WOOP

WOOP とは?

WOOP の法則とはアメリカの心理学者であるガブリエル・エッティンゲン博士の 20 年以上にわたる研究によって体系化された目標達成を円滑にするプロセスの法則であり、精神論だけでなく、起こり得るネガティブ要因を先に分析することで、その対処法までを計画しておくという点に特徴がある。

目標管理の WOOP

Wish(願望)

  • まずは、達成したい目標を定める。
  • ここでポイントとなるのは「簡単に達成できるものではないが、無謀なものではない」という適切な難易度の目標を設定すること。
  • 難易度の設定を誤ってしまうとモチベーションの維持が困難となってしまう。
  • そのため、現在の自分の能力で実現できることよりも少し高いレベルを目標とすることが望ましい。

Outcome(結果)

  • 目標を設定したら、それが達成できたときにどのような結果が得られるのかを想像し、書き出す。
  • 目標を達成することでどのような自分が実現できるのかを具体的にイメージすることがポイント。
  • 目標が抽象的すぎるなど、結果がうまく想像できない場合、達成に向けて行動するモチベーションを維持することができず、日々の業務に虚しさを感じたり、目標が意味のないスローガンとなってしまう可能性がある。
  • そのため、こうした事態を防ぐためにも結果をしっかりと想像し、見据えることが重要。

Obstacle(障害)

  • 設定した目標とイメージした結果との間にどのようなギャップ(障害)があるのかを考える。
  • このステップは WOOP の大きな特徴であり、自分の能力より少し高いレベルで設定された目標には、考え・行動・思い込み・癖・感情など自分の中の課題として、必ず目標達成を阻む困難・障害が存在しているはず。
  • 逆に言えば、これさえ解決することができれば目標達成が実現することを意味する。
  • そのため、設定した目標が適切なレベルであれば、自分自身を見つめ直すことによって、目標達成のために何をするべきかが具体的に見えてくる。
  • もし、「考えても本質的な問題点を見出せない」や「発見した障害がどう頑張っても解決することができない」などの壁にぶつかった場合は、そもそもの目標設定に問題あると考えられるため、最初の「Wish」のステップに戻って目標を再考した方が良い。

Plan(計画)

  • 「obstacle」のステップで想定した障害にぶつかったとき、自分にできる行動や考えによって、どのように回避・対処するのかを計画する。
  • ここで役に立つのが「if then プランニング」。
  • if then プランニングとは、「もし、〇〇な状態になったら、△△ する」というプランを作成し、あらかじめ行動を決めておくテクニック。
  • より具体的な対応策を考えておくことで、行動が明確化されているため、もしもの場合でも実効率があがるのだ。
  • そうして、行動の中で新たに生まれた細かな課題を解決していくことを継続できれば、目標は自然と達成されていくだろう。

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