至誠

Sincerity、シンセリティ。至誠と訳したい。 その言葉を知ったきっかけは、吉田松陰が孟子の言葉から借用した至誠通天という言葉の英訳を調べた時だ。

至誠通天は、誠を尽くせば天に通ずるという意味。

松陰自身は最後は斬首形だったが、誠を尽くした結果、その意思は松下村塾の弟子を通じて世の中(天)を変えた。 外国で言えば、師匠の死後、たった10人の弟子が世界中に師匠の教えを広めた、キリストのようなパターンだ。

つまり、遺志(死者の生前のこころざし)は引き継がれたということ。

また、たとえ仕事で上手く行かなくても、嘘をつかず、 誠実に自分の100%の力でやり切った場合は、その心が通じることが多い。

資本主義社会は全てが取引なので、発注者と受注者がいる。 取引を進める上で、発注者と受注者で、最初は50%50%の責任である。 ただ、受注者が誠意がある上で履行できなかった場合は、それは指示を出した方の責任でもあるので、責めづらい。 無論、嘘をついたり、契約を反故にしたり、手を抜いたりして、色々不順な場合は、受注者が悪となる。

まあ何にせよ、人類は協力、協業する道を選んだので、 誠実であることは大前提としてあると言っても過言ではない。

嘘は方便とも言うが、天に向かって正直ベースでやった方が、最後は救われると思う。